All Posts

Analytics
小林 泉 0
そのデータ活用は攻め?守り?

ビジネスにおけるデータ活用のゴールとは? データ活用はもちろん手段ですのでビジネス上の様々な目的が考えられます。今回はSASが長年ソフトウェアとサービスをご提供している領域である「アナリティクス」すなわち「ビジネス課題を解決するためにデータ分析によって洞察を獲得し、よりよい意思決定をすること」を、ゴールとして話を進めたいと思います。 ビジネスにおける様々な意思決定とその分類 ビジネスにおける意思決定にはどのようなものがあるでしょうか。無数にあるので網羅的には無理ですが、例えば以下のようなものがあると思います。ビジネスにおける業務はいわゆるバックオフィス・フロントオフィスに大別できますが、ここではフロントオフィスすなわち企業・組織外部とのやりとりをする部門・役割における意思決定にフォーカスします。 さて、ビジネスにおける意思決定は大きく以下の3つに分類されると考えます。 先ほど例として挙げたものをこの定義を使って分類すると以下のようになるかと思います。 このような意思決定をよりよくするために使われるデータ活用のパターンをさらに右に記載してみます。皆さんもよく見かける、アナリティクス・ソリューションが並びますね。実は、これらのソリューションも守りの意思決定のためのものと、攻めの意思決定を目的としたものが混在していることがわかります。それぞれ、目的と、妥当な投資コストと、期待する価値の考え方が異なってくるので、検討の際にこれからご紹介する攻めか守りかを考慮に入れることが重要になってきます。   攻めの意思決定と、守りの意思決定 守りと書くと少し後ろ向きなイメージがあるのですが、ここでは攻めの反対語として使っています。意思決定には大きく、攻めの意思決定と守りの意思決定があります。それぞれ、次のような定義をしています。 守りの意思決定 決められた計画通りに業務を精度よく実行する。言い換えると事前に計画した期待収益を過不足なく実現するための業務遂行です。たとえばあらかじめ毎日平均100個売れると計画した商品を決められた平均欠品率を保つために、毎日110個発注するなどです。あるいは、期待反応率が一定以上の顧客に営業・マーケティング活動をする、などがあげられます。 あらかじめ業務プロセスを計画し、従来人間が行っていたような意思決定を自動化します。 つまり、計画した業務プロセスを実行した結果の過去のデータを使用して、それがそのまま未来も起きるであろうという予測モデルを活用することで実現できます。 あらかじめ期待収益の計画を立てているので、自然なバラツキ以上にはその期待収益を上回ることはありません。言い換えると過去に起きたこと以上のことは起きません。 こちらにおいて考慮すべき不確実性は「予測可能な不確実性」です。(参考:過去のブログ) 攻めの意思決定 一方攻めの意思決定は、過去に起きたことをそのまま延長するのではなく、過去の傾向を変え、将来の期待収益を最大化するための計画をすることです。 これは、仮説検証のプロセスーすなわち実験を繰り返すことでしかなしえません。 例えば、顧客の購買行動を理解・推定し、より多くのものを買ってもらうためには、どのような品ぞろえにすればよいかを常にテストしながら実装していく必要があります。あるいは、将来起こりうるシナリオを様々な前提で予測をし、備えることです。 こちらにおいて考慮すべき不確実性は「予測不可能な不確実性」です。(参考:過去のブログ) ポイントをまとめると以下のようになるでしょうか。 攻めの意思決定と守りの意思決定のどちらが大事か? 企業における意思決定において、守りの意思決定は無数に行われていることと思います。例えば、SASのユーザー企業で数千人が利用している環境が結構あるのですが、もうこれだけで、数千の意思決定のための活動がデータに基づいて行われていることがわかります。これらは一つ一つは小さいながらも、積み上げると企業全体の売り上げのほとんどを構成しています。そのために、アナリティクスによる自動化を進めていくと、一つ一つの予測モデルの精度や、意思決定フロー(ディシジョンと呼びます)そのものが収益に直結しますし、そのディシジョンが外部社会とのインターフェースとなるため、顧客の信用や社会的責任についても考慮する必要があり、この守りの意思決定に関しては、そういった「ディシジョン」の精度とガバナンスが非常に重要になってきており、優先度の高い投資領域となっています。 ということで、守りの意思決定すなわちデータ活用は、制度とガバナンスの観点で非常に重要です。 一方で、簡単に言い換えると、守りの意思決定は単なる既存プロセスの効率化と言えなくもありません。RPAなどの単なる作業の自動化ではなく、収益に直結する意思決定の自動化ではありますが、過去に起きたことをそのまま将来に延長しているだけでは、効率化の域を出ず、企業の成長の源泉にはなれど、ドライバーにはなりません。例えば、製造業において熟練エンジニアによる品質のチェックを標準化し自動化することも同様です。俗人化を排除し標準化し自動化することは重要ですが、それ以上でも以下でもありません。企業が持続的な成長するためには、成長のための仮説を立て、実験をして市場の潜在ニーズを掘り起こしていく必要があります。また、将来の成長機会を最大化するためには、予測不可能な未来に対しての備えをすることで、対応力を身に着けておく必要があります。そのためには、”予測モデル”や"AIモデル"を単に既存の業務プロセスに埋め込むだけではなく、後にに少しご紹介する「アナリティクス・レベル」の最終章としての活用を意識する必要があります。 つまり、攻めの意思決定およびそのためのデータ活用は、過去だけではなく未知の未来の推定とシミュレーションに基づいて、企業・組織が持続的な成長のために進むべき方向を根拠をもって決めていくという重要な使命があります。 そのデジタルトランスフォーメーション(DX)は攻め?守り? 文字通りとるとDXはプロセスを変革して新たな企業価値を創出することなので攻めの取り組みのはずです。一方でその定義とはかけ離れてDXと称されている単なるITやAIによる既存プロセスや意思決定の自動化などはDXの文字通りの定義からすると、DXではない気がします。しかし、そもそも意思決定が標準化されてない状態からデータに基づいて標準化され自動化された意思決定に変えるような場合には、「変革」に近いと言えると思うので、それがDXかどうかではなく、そのDXと称している取り組みが今回定義した攻めか守りかを意識して投資や計画をすると、投資検討がしやすかったり評価がしやすくなるのではないかと筆者は考えます。 (おまけ)アナリティクス・レベルの最終章の再考 アナリティクスにおいては、従来から以下の8のレベルで創出価値が変わってくると言われています。昨今のAIブームはこの段階の中のPredictiveにフォーカスがあたっています。本当はその手前のDescriptiveをちゃんとやらないといけないのでそちらの方が大事だったりします。そして、その二つが適切に実施されたうえで到達できる、この8つ目のレベルが実はとても重要です。 Prescriptiveは、あまりいい日本語訳が見つからないのですが、指示的・処方的という意味です。これは、守りの意思決定においては、生産スケジューリングなどの最適化や、マーケティング最適化のソリューションが当てはまります。個々の生産品質の予測やキャンペーンの反応率を予測するだけでなく、様々な関連するものを組み合わせたときに、最良のアクションが何か?ということを決める手法です。この段階にならないと、既存プロセスの最適化が実現できません。また、攻めの意思決定においては、あらゆる予測のシナリオを考慮したうえで、将来の期待収益機会を最大化するためのアクションを決めるということになります。その場合には、Descirptiveのフェーズでの洞察、適切なPredictiveモデリングに基づいた、シナリオ分析やシミュレーションといった手法表現がとられます。 このように、意思決定の種類すなわち、そのデータ分析を何のために行っているかを意識することで、そのインパクトを考慮しやすくなり、アナリティクスやDXへの投資、その際にどのような人材を育成・獲得する必要があるのかが見えてくるのではないでしょうか。

Analytics | Artificial Intelligence | Equity and Responsibility | Innovation
Kristi Boyd 0
Generative AI: Benefits, risks and a framework for responsible innovation

Generative AI (GenAI) is a category of AI that can create new content, including video, audio, images and text. GenAI has the potential to change the way we approach content creation. It’s gotten much attention lately. Take ChatGPT for example. The AI chatbot has captivated the public’s imagination with clever

Advanced Analytics | Analytics | Artificial Intelligence | Cloud | Customer Intelligence | Data Management
Antonio Calvo 0
Los datos deberían ser el activo más valioso de la cuenta de resultados de la distribución y empresas de gran consumo

Actualmente los datos de la gran distribución no forman parte de la cuenta de resultados, pero es el activo que deberían monetizar con mayor urgencia. Gracias a este análisis avanzado se puede mejorar el margen de la compañía y aumentar la eficiencia de diferentes procesos. En este artículo vamos a

Analytics
Jong-Phil Park 0
금융권 실시간 머신러닝 서비스, 어떻게 시작할까?

금융권 실시간 머신러닝 서비스 시리즈 ① 초개인화 마케팅과 차별화된 고객만족 서비스를 위해 이제 대세로 자리잡은 실시간 서비스! 금융권 실시간 머신러닝 서비스의 도입을 위한 모든 것을 알려드립니다. 여러분은 실시간 서비스하면 어떤 이미지가 생각 나십니까? 위 화면은 2018년 SAS Forum에서 실시간 분석에 대한 데모를 진행했던 영상의 일부입니다. 운전자의 자세를 캡처해서 실시간으로 운전자의

Analytics
Ernesto Cantu 0
Una ruta hacia la innovación para la industria de manufactura en el contexto de una nueva realidad

Como una constante en la industria de manufactura, la innovación ha sido esencial para el desarrollo de productos, la experimentación con prototipos, la materialización de ideas disruptivas, así como la modificación de procesos y la colaboración con un extenso ecosistema. Tradicionalmente, la innovación avanza en dos vertientes. Por un lado,

Analytics | Artificial Intelligence | Innovation | Machine Learning | Risk Management
Joe Nyangon 0
Managing stranded asset risks in the energy sector with analytics

As the world moves toward a low-carbon future, the power and utilities industry faces significant financial and reputational risks due to the potential stranding of resources and assets. This transition to carbon-free energy sources could render carbon-intensive assets – such as coal- and gas-fired power plants, coal mines and hydrocarbon

1 63 64 65 66 67 705