SAS新入社員研修の海外現地体験談ーーSASのマインドをフルゲットできるチャンス

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前回のSASブログ「SAS新入社員研修の体験談」では、筆者の同僚がSAS新入社員研修のGlobal Customer Advisory Academyについて概要とオンラインでの実施について紹介しました。COVID-19の影響で、今年度の該当プログラムはオンラインで実施されましたが、昨年度までこのプログラムは、アメリカのノースカロライナ州にあるSAS本社を訪問し、参加するグローバルプログラムでした。本ブログでは、現地での実体験に関して、主にいくつかインパクトなポイントを紹介します。

筆者が当時SASに入社する際に、該当プログラムに参加するチャンスがあり、アメリカ本社の現地に行き、経験したことがありましたので、ここでその経験と感想を共有したいと思っています。まず簡潔に、現地で行われたスケジュールを紹介していきますと、

プログラム名:Global Customer Advisory Academy(以下CAアカデミーと呼びます)
プログラム期間:18週間
8週間・アメリカ本社に行き、研修を開始(前半)
4週間・日本オフィスに戻り、実務ローテーションを実践
6週間・アメリカ本社で研修を継続し、完了後に日本オフィスに戻る(後半)
使う言語:英語(ローテーション期間は日本語)

では、このプログラムで、現地で行われた時に最も印象的なポイントはいったい何でしょう。下記三つの面から紹介します。

  • 企業文化(価値観と帰属感)
  • グローバル視野と広い人脈
  • 社会責任への意識とチームでのValue創出

それぞれについて、CAアカデミーで、どう遂行されていたのを詳細に紹介します。

1.企業文化

SASのコア価値観:Curious、Authentic、Passionate、Accountableという四つの柱があります。それらはSAS企業文化の最大要素となり、SAS社員も日々それらの素質を持ち、行動していくことが、強く推奨されています。

それらの価値観は具体的にどのようにCAアカデミー研修で表現されているのかといいますと、下記の通りです。

  • C-Suiteの方々からダイレクトなSASの歴史と戦略の紹介
  • SASの業界コンサルタントからSASと各業界の関わり方とビジネスモデルの専門指導
  • 各部門の指導者・業界先輩からの激励

現地でのCAアカデミー研修では、直接SASのトップ経営層からSASの過去から、現在と未来を対面で語られるチャンスが複数回与えられています。新入社員として、短時間で、明白にSASという会社はどのようなビジネスをしてきて、これからどの方向に向かっているのかということを把握することができ、会社理念を認識することができるようになっています。アカデミーで、Authenticな会話ができるため、新入社員も各自自分の将来に繋がる会話をすることが多くなっています。そのような環境が備えられていることで、数週間のうちに、自然にSASの企業文化と理念を身に着けていきます。知識を吸収するというよりも、馴染んでいくということに近いです。

また、現地でCAアカデミーに参加した時に、各業界のコンサルタントが定期的に本社オフィスにきて、業界研究知識などを教えてくれました。普段それらのコンサルタントたちは、各地域にいて、とても忙しい方がほとんどです。その中には、会社顧問などをされていた方もいました。筆者が参加した時に、ヨーロッパで仕事されていたある業界リードランクのコンサルタントがSAS本社オフィスに渡航してきて、業界に関する彼の知見を教えてくれました。この教える仕事は、彼たちの本職ではなく、CAアカデミーからの依頼に応じて、自主参加するものなので、そのような単なる仕事に対する熱意だけではなく、後輩を育てる情熱(Passionate)や責任を持つ意識(Accountable)のところは当時の私たちにとっても痛感できました。

SASのCEOであるDr. Goodnightはこう言ったことがありました。
「If you treat employees like they make a difference, they will make a difference」

実際、筆者がSAS本社にいた期間では、まさにこの言葉を実体験することができました。当時入社したばかりで、プログラムに参加した当初は、まだまだ浅い考えや振る舞いをしたこともありましたが、そこでシニアな先輩、指導者の方、マネージャーまで色んな方から励まされて、自分のやったことが有意義であることとして扱ってくれていました。そして、仕事に対する意欲・動力・興味は高められていきました。それはいまになっても、前進するモチベーションになったりすることがよくあります。

また、恥ずかしながら、筆者は物事の根源に当たるものを追求する好奇心を持ち、色んなアイデアを試して、正直に意見を言う人間です。そのような素質は、SASのコア価値観のCurious・Authenticと一致し、CAアカデミーの時から重視されてきました。

そのようなプロセスの過程で、SASのコア価値観と共に、だんだんSASへの帰属感も育てることができました。

 

2.グローバル視野と広い人脈

SASはグローバル企業ですので、CAアカデミーでは色んな国から、色んな背景を持つ方が一緒に参加しています。さらに、現地では、それらのグローバルの同僚と同じホテルで14週間も一緒に過ごすことで、お互いへの理解を深め、グローバル範囲での深い絆を構築することができました。

そのような環境で、実際日々の研修では、同じ課題に対する広い視野からの違う観点が毎日の研修の中で飛び交っていました。そして、そこからディスカッションの時間が充分に用意され、違う観点のグローバル同僚との会話により、自らの視野も広げていくことができました。そのような違う観点から物事を考える思考力はとても大切なもので、いまでも重視しているものだと思っています。

また、当時CAアカデミーに参加したメンバーとも、良いグローバル的な人脈を作ることができ、いまローカルオフィスでの仕事においても助力として、活用しています。例えば、一つ課題に対してグローバルでの経験やユースケースが必要な際には、彼たちや本社オフィスの指導者たちはすべて自分のリソースになります。これはとても魅力的なポイントだと思います。

そして、CAアカデミーの社員は、アメリカ本社での研修を終えても、世界の各リージョンで、一人ひとりにトランザクションマネージャーが付きます。トランザクションマネージャーとは、CAアカデミーを参加した社員に対して、各リージョンで、後続支援をする方で、どんな相談も聞いてくれるHRの方です。期間は2年です。そのため、CAアカデミーを終えてから、2年間の中に、どんな難しい状況や悩みがあるとしても、サポートしてくれる方がいることで、かつ、基本CAポジションのマネージャーと違うレポートラインですので、少し言い難いことも言える相手がいて、安心に仕事を専念していくことができます。これもなかなかない制度で、とても良いことだと思っています。

 

3.社会責任への意識とチームでのValue創出

最後に、CAアカデミーでは、各新入社員に、社会責任とチームプレイの重要性も教えてくれます。具体的な形式としては、ボランティア活動と内部コンテストです。

まず、ボランティア活動というのが、現地でCAアカデミーに参加した時に、定期的に、担当者が新入社員のスケジュールを確保し、外部のNPO・NGOでボランティア活動に行くことでした。当時筆者が行っていたのがFood Bankという、賞味期限が近い食材を分類し、必要な各コミュニティに送ることでした。大した難しいことではなかったんですが、結構人手不足の状況にあることは知っていました。会社が社会にビジネス価値を提供しているだけではなく、社会責任も持っていることは現代社会でだんだん忘れられてきていることです。SASでは、このボランティア活動の伝統はずっと続けられ、さらに、ボランティア活動にも有給休暇が付与されています。社会責任は、会社自身の社会レピュテーションにつながり、民衆からの信頼性にもつながります。その意識はやはりこれからのデジタル社会では重視するべき素質だと思っています。CAアカデミーではそれをよくアレンジしてくれました。

また、チームでのValue創出に関しては、チームメンバーそれぞれの役割分担と各自の責任を果たす重要性を教えてくれます。CAアカデミーでは、内部コンテストを行うことで、それを伝えてくれました。当時、筆者が参加したのが、AI Hackathonのコンテストでした。AI Hackathonというのは、CAアカデミーで習得したAIに関するテクノロジーを使って、4人のチームで一つプロジェクトを完成して、発表するコンテストでした。結果を評価する方々は、R&D(製品開発部署)、Sales、Solutionのディレクターたちでした。

4人組で分けられた各チームに与えた課題は、一週間の時間内で、テクノロジー関連内容を復習し、課題に対する解決策を作り、結果の報告と発表の流れでした。一人ではとても無理なコンテストでした。そこでは、きちんと初めに、4人でそれぞれの特長を把握し、各自明白な役割を認識した上で、動いていくことが必要とされていました。運よく、当時筆者がいたチームは当時のAI Hackathonの一位を獲得し、SASロゴ付きのRocket Notebookを賞品としてもらいました。今になって思っても、とても楽しかった経験でした。そのような形式で、チームで一つの課題を遂行して、Value創出するというかたちはいまの仕事中にも活かせる経験と言えるでしょう。

いかがでしょうか。

最後に、読者の皆様にSASのコア価値観Curious、Authentic、Passionate、Accountableをフレーズとして送ります。それらの素質を持ち、毎日のお仕事を楽しみながら、やり遂げることをぜひ試してみてください。意外と、仕事も楽しいと思います。

Great Place to Work Ranking #9 SAS:https://www.greatplacetowork.com/worlds-best-profile/sas

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では、またほかのブログでお会いしましょう。

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SAS Enterprise Analytics Platform & Cloud Solution 担当

IT基盤とシステムズエンジニアリングに知見があり、ビジネスストラテジーコンサル、PMO、マーケティング、ローカライゼーションにも経験を持つ。現在、クラウドプラットフォームとコンテナなどの新しいテクノロジーをAI基盤として活用することに対し、積極的にクリエイティブなアイディアを創出中。

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