バラといえばナイチンゲールのバラ

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幼い頃、家の庭にたくさんのバラがあり、手入れが大変だった思いがある。トゲに刺されて痛い思いをしたり、傷になったりしたことを覚えている。興味深いことに、統計学の歴史にはナイチンゲールの「バラ」というグラフが登場する。

「白衣の天使」として知られるイギリスの看護師フロレンス・ナイチンゲールは、優れた統計学者でもあった。彼女は19世紀のクリミア戦争で看護師として派遣され、膨大な戦死者・傷病者データを分析し、多くの兵士が戦傷ではなく劣悪な衛生状態のために命を落としていることを明らかにした。その後、政治や行政に向けに「ローズダイアグラム」という革新的なグラフで報告した。

ローズダイアグラムは、円グラフの一種で、死因を視覚的に示すチャートである。月ごとの死亡者数を戦傷を赤、衛生状態や栄養不足を青、その他の要因を黒で色分けし、それぞれの面積で表現したものである(Florence Nightingale's Rose Diagram)。このグラフにより、衛生改善の必要性が明確になり、医療環境の改善が進んで傷病兵の死亡率が大幅に減少したのは言うまでもない。

統計学は記述統計と推測統計に分かれ、記述統計はデータの特徴を分かりやすく表現することを目的とする。ナイチンゲールの事例は、記述統計とデータ可視化が如何に重要かを物語っている。SASには「SAS Visual Analytics」という優れた可視化ツールがあり、基礎から上級までの関連コースも提供されている
SASトレーニングコース)。

2024年8月初旬 相吉

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エデュケーター&コンサルタント。統計学を体系的に学び、学位を取得した後、あれこれうん十年を産業界で実践と教育に携わってきました。統計人材の育成をミッションとし、政府のAI戦略にもリンクした「リテラシ教育」に日々取り組んでいます。

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