あなた自身の「好奇心」に耳を傾けよう

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Curiosity Forever

SASは約束します。データの探索や、アナリティクスそして学習、これらの進化を止めません。好奇心と能力が出会う時、世界は前進するからです。

SASは、”Curiosity=好奇心”から生まれるユニークで大胆な問いに対して、アナリティクスを用いて解を探すことを大切にしています。これまでにも自然やウェルネス・教育・スポーツなど多岐にわたる分野の好奇心溢れる問いに取り組んでいます。そしてこのCuriosity Foreverを、現代の子どもたちが体験できる環境を築くことが、私たちの未来を豊かにすると考えられます。

データネイティブの世代を育てる準備ができていますか?

1990年代半ばから2000年代前半に生まれたZ世代は、これまでで最も多様性に富み、最も教育水準の高い世代であり、社会変革の原動力として位置づけられています。2014年、Monica Rogati氏は データネイティブという言葉を作り、「データネイティブは、自分たちの世界がスマートで、自分たちの好みや習慣に一貫して適応することを期待している」と述べました。データネイティブの子どもたちは読書量、成績、スクリーンの使用時間などを記録するようになります。スマートで、プログラム可能で、データが豊富な世界で育ちながら、彼らは毎日データに浸かっていると言えるでしょう。

Z世代が社会で活躍する時代の到来とともにテクノロジーも進化し、私たちは膨大なデータを持つことになります。データはこれまで学術研究や政府の政策など、社会の一部に限定されたツールでしたが、今や主流になりつつあり、専門家だけでなく全ての人がデータリテラシーを身につけることが不可欠です。

若者がデータリテラシーへの関心を高める鍵は、生徒が関心を持つ問題にデータリテラシーを結びつけることにあります。これまでの学校教育におけるデータは、数学などの科目でデータの基礎として扱われることが多いです。しかしデータの活用が出来る分野には、社会的不公正との戦い、環境保護、飢餓との戦いなど世の中の実際に起こっていること・子どもたちにも身近なことに広がっていて、それらを通じて若者の生来の情熱に訴えかけることができます。また、データがどのように責任を持って使われ、進歩やイノベーションを促進するのか、子どもたちに伝えましょう。それと同じくらい重要なのは、データサイエンスの分野に自分たちが反映されていることを確認することです。この分野への参加を広げ、多様性を高めることは、社会的格差の縮小に取り組む上で最も重要なことです。

わたしたちはデータに慣れ親しむZ世代の探究心や情熱とともに、私たちは創造性と革新性を育む環境を育み、社会全体をよりよい方向に進めていく必要があります。

※このセクションはAre we prepared to raise a generation of data native?の内容を要約しています。詳細はこちらをご参照ください。

Curiosity: 東京は暑い!

筆者もZ世代の学生として、好奇心からアナリティクスにつながるちょっとした体験をしました。

上京してきた際に「東京って思ったよりも暑いんだ」と感じてから、都市部の暑さに興味を持ちました。近年、夏に注意を促される熱中症。毎年患者数が増加しており、日本全体で暑さに関する対策として緑のカーテンなど緑化を行っています。しかし、その緑化はどれくらい効果があるかピンとこない気がしていました。そこで今回は仮説として、「緑地率が高い区ほど熱中症患者数が少ない」を立てたので、東京都23区の緑地率と熱中症患者数にどのような関係があるかについて確かめたいと思います。

上図は、年次ごとに東京都23区の100万人当たりの熱中症患者数と緑地率(AVNIR-2の光学センサの衛星データより緑地を抽出して求めた割合)の相関を確かめるために作成した散布図です。

散布図から、6年分全体でみて緑地が増えると熱中症患者が減るという傾向は読み取れませんでした。相関係数0.4と正の方向に相関が少し出ていますが、年次で色分けした部分で縦軸方向に層ができているように見えるので、相関係数のみで判断するのは難しいと考えました。また区ごとに時系列で比較したとき、たった6年で緑被率に大幅な差がありました。これは私が取得できた衛星データに雲がかぶっているなどの原因で、緑地率のデータが正確でないためである可能性もあります。

今回の観察期間で熱中症患者数は年々増加しており、機会があれば、緑地率以外に考えられる要因を集めて影響度を確かめてみたいと思いました。

このように日常生活でふと気づいた疑問を積極的に考えて、実際はどうなんだろうか、何か出来ることはないかとアナリティクスを用いる動きは、学生の好奇心を刺激しデータ活用の第一歩となります。学生の皆さん、いま浮かんだ疑問をデータを使って深掘りしてみませんか?

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Academic Support Staff

横浜市立大学データサイエンス学部

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