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Data for Good | SAS Events | Students & Educators
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第二回Data for Good勉強会 活動レポート

SAS Japanでは昨年末より”Data for Good”の達成を目指す学生コミュニティ「SAS Japan Student Data for Good community」を運営しています。このコミュニティでは生物の絶滅と人類との関係の分析や通勤ラッシュ時の鉄道混雑緩和など、データを活用した社会課題の解決に取り組んでいます。 二回目となる今回の勉強会では、DataKind社の事例から精神疾患に苦しむ人の生活の向上をテーマに、課題の設定方法をメインに学びました。 精神疾患に苦しむ人々に質の高いケアを提供する 今回扱った事例は、Data for Goodを推進する社会団体であるDataKind社とイリノイ州シカゴで精神疾患の患者を支援している非営利団体であるThresholdsが共同で行ったプロジェクトです。 精神疾患の患者が引き起こす傷害事件や、自殺者の増加、子どもの登校拒否など、精神疾患が原因の社会問題はアメリカにも深刻な影響を与えています。Thereholdsは治療機会や住居の提供を通して精神疾患のある人々の支援を行ってきましたが、資金/人手不足により精神疾患患者に質の高いケアを提供することは困難を極めていました。 そこでDatakind社と共同プロジェクトを開始し、「支援を優先すべき患者を把握する」ことで限られたリソースの中で質の高い支援を行うことを目指しました。このプロジェクトでは、実際のアプローチとして 患者データを一括管理できるデータウェアハウスの構築 支援者が使いやすいダッシュボードの作成 患者間のリスクスコアリングのための予測モデリングの基礎の開発 に取り組んでいます。 3の予測モデリングでは、支援を優先すべき患者を予め把握することで問題解決につなげることを目的にしています。今回のプロジェクトで予測モデリングの土台を築き上げられたことから、今後は精神疾患患者の支援に最良な意思決定のサポートができるようになる見込みです。詳しい内容は記事DataKind社の事例紹介(英語)をご覧ください。 解くべき課題を設定する DataKind社は「支援を優先すべき患者を把握する」ことで資金や人手不足の中でも質の高いケアを提供することに挑みました。 では自分たちならこの問題のどの部分に着目して「課題設定」を行い、その課題を解くにはどのようなアプローチが考えられるのか議論しました。 その中で興味深い意見としては、 課題を「精神疾患の早期発見」と設定し、その解決策として「異変に気付きやすい周りの家族・友人が、簡易的に精神疾患をチェックでき、次にとるべき行動を示してくれるアプリケーション」 といったものがありました。 このアプローチは急な病気やけがの際にインターネット上で緊急度を確認できる救急受診ガイド(東京消防庁)と似た発想であり、どちらも限られたリソースを上手く活用するために機械で判断が可能な部分は機械に任せ、人間がより重要な仕事に時間を割けるようにする取り組みといえます。 上記以外にも様々な意見を交わし、課題の設定方法を学びました。 普段私たちは与えられた課題を解くことはあっても、自分たちで課題を設定する機会はあまりないように思えます。しかしデータ分析において課題の設定は非常に重要で、勉強会を通して意見を共有しながら議論を進められたのは、私たちが取り組んでいるプロジェクトを考える上でも参考になりました。 コミュニティメンバー募集中! SAS Japan Student Data for Good communityでは引き続き学生の参加者を募集しております。社会貢献を目指す活動を通してデータサイエンティストの役割である「課題の設定」から「データを用いた解決法の提示」までの一連の流れを経験できます。 興味をお持ちでしたら下記の事項をご記入の上JPNStudentD4G@sas.comまでご連絡ください。 大学名 / 高校名 名前 メールアドレス また、第4回を迎える学生向けセミナー「データサイエンティストのキャリアと活躍のかたち」 は2019年7月25日(木)19:00~ SAS東京本社(六本木ヒルズ11F)にて開催予定です。 現場で活躍されているデータサイエンティストの方々から、具体的なお仕事の内容や学生の内に学ぶべきこと等をお伝えする予定です。 みなさんのご参加お待ちしております。

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SAS Global Forum 2019 レポート (4日目)

SAS Global Forum 2019もいよいよ最終日を迎えました。一日目、二日目、三日目に引き続き、最終日の参加レポートを掲載します。   データサイエンティストに必要な倫理 本日は”The Good, The Bad, and The Creepy: Why Data Scientists Need to Understand Ethics”というセッションに参加してきました。数十年前、データの活用はあくまで統計学の中のみのものであり、扱えるデータの数もごく少数でした。しかし、計算機の発展、理論の進歩、機械学習との交わりにより、近年では膨大かつ複雑なデータも処理することができるようになりました。それに伴い、データ分析の際のごく少数のミスもしくは悪意のある行為によって多くの人々に甚大な被害をもたらしてしまう可能性があると指摘しました。データサイエンスは非常に強力ですが、それを適切に活用するためにデータサイエンティストには倫理観が必要不可欠です。特に「引き起こしうる害」を認識し、「同意」に基づいてデータを使用し、「自分が何を分析しているか」を正確に把握することが必要と指摘し、特に三点目の重要性を強調しました。 分析に用いるアルゴリズムは適切かについて、常に気を配らなくてはありません。アルゴリズムが害を引き起こす例として、あるバイアスの持ち主が書いたプログラムにはそのバイアスが含まれている事例を紹介しました。例えば、Webでの検索結果にジェンダーギャップや人種間格差が見受けられるのは、関連するバイアスも持つ人物が書いたアルゴリズム内にそのバイアスが反映されているからかもしれません。他の例として、アルゴリズムに対する根本的な理解不足が問題を引き起こしうる事例を紹介しました。例えば、二つの要素が明らかに無関係と思われる場合でも、あるアルゴリズムが相関関係を見出したという理由でその二要素に関係があると結論付けてしまうのは、そのアルゴリズムについての理解が足りていないということです。数理統計をブラックボックスとみなしてはならず、背景理論について正確に把握し、何を分析しているかを意識し続けることが必要不可欠だと語りました。 また、これらに基づき、将来データサイエンティスト間にヒエラルキーが生じる可能性を指摘しました。基礎的な数学・統計学の知識があるだけでは不十分。倫理や関連法律を理解しそれをアルゴリズムに照らし合わせ、顧客や無関係な人々に害を与えてしまう可能性がないかを吟味し、必要に応じて手法を変えられるデータサイエンティストがヒエラルキーの頂上に来るはずだと主張し、倫理の重要性を強調しました。   SAS Global Forum 2019 に参加して 今回のSAS Global Forum 2019で最も印象に残ったことは「アナリティクスの可能性」です。本日の基調講演で、理論物理学者のミチオ・カク氏は「将来、すべての業界にAIが導入される。人類にとってロケットは大きな革命だったが、今後、データを燃料、アナリティクスをエンジンとして、さらに大きな革命が起ころうとしている。」と語りました。実際、様々なセッションへの参加を通して、アナリティクスが活躍する分野が非常に多岐にわたっていること、そしてそのインパクトが非常に大きいことを改めて実感し、将来私たちの生活がどのように変わっていくのかと想像して心を躍らせました。また、学生向けセッションへの参加を通じて、「アナリティクスを用いて世界を変えたい」という志を抱く同年代の学生が世界各地で切磋琢磨していることを知りました。近い将来、彼らと力を合わせて社会に大きなインパクトをもたらす”何か”をするため、今後も日々精進します。

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SAS Global Forum 2019 レポート (3日目)

SAS Global Forum2019 三日目の参加レポートです。一日目、二日目に引き続き本日も数多くの魅力的なセッションが行われました。参加したセッションの中から特に興味深いと感じたものをいくつかピックアップしてご紹介します。 難民支援のためのデータサイエンス 最初にご紹介するセッションは”Data4Good: Helping IOM Forecast Logistics for Refugees in Africa”です。IOM(国際移住機関)と協力しデータを用いた難民支援の事例について説明しました。 今回の分析は主にエチオピアの難民キャンプについて行われました。まず難民キャンプの規模や種類、さらにどのような物資が不足しているかについての情報を、バブルの大きさや色を用いて地図上に可視化します。この結果から安全な水や入浴・洗濯の機会など主に公衆衛生に関する課題をどのキャンプも共通して抱えていることが分かりました。そこで公衆衛生に関する水・石鹸・洗濯などの具体的な要素について、それが不足しているキャンプの数をグラフ化した結果をもとに援助の優先順位を策定し、より効果的な援助を実現しました。次に、キャンプで生活する難民についての分析です。キャンプごとに、老人が多い・女性が多いなどの特徴があり、それに応じて必要とされる支援は変わってきます。しかし流動的なキャンプにおいてその傾向は日々変化することから、支援の過不足が発生していました。適切なタイミングで適切な支援を行うため、年齢や性別などに基づき難民をいくつかのセグメントに分け、それぞれについて一つのキャンプ内にいる人数を予測するモデルを作成しました。このモデルの予測を用いることで支援物資を適切なタイミングで必要量を配分し、無駄を削減しながら必要な支援を届けることが出来ました。さらに、IOMから集めたフィードバックを用いて日々モデルを改善し、よりよい支援を追求しました。 優秀なデータサイエンティストになるには 次に”How to Be an Effective Statistician”というセッションについてご紹介します。データサイエンティストとして20年以上の経験を持ち、第一線で活躍し続けているプレゼンターが、自身の経験を踏まえながら優れた統計家になるためのヒントを伝えました。彼は”Effective Statistician” とは、「適切な分析を、適切な方法で、適切なタイミングに行える統計家」と定義しています。そして、そのためには2つのスキルが重要だと語ります。 一つ目は「リーダーシップ」です。データサイエンティストは主としてチームで分析に取り組みます。データサイエンスには統計のスキルだけでなく、分析分野についての専門知識や根本的なビジネススキルなど様々な能力が必要であり、それらを全て備えている人は多くありません。そこでリーダーの出番です。各メンバーの得意不得意を考慮しながらタスクを割り振り、各々の欠点を補いながら総合力でプロジェクトを進めていきます。しかしここで「独裁的なリーダー」になってはならないと強調しています。ある課題を解決するためのデータを用いたアプローチの仕方は一通りではありません。チーム内でディスカッションを続け、一人一人の意見を尊重することで、課題の本質を理解し、チームとして大きなヴィジョンを描けるのだと語りました。 二つ目は「データを適切に解釈する力」です。データは何らかの解釈が付与されて初めて意味を持ちます。また、それを適切に処理する上でもデータの深い理解は不可欠です。データの表面上の傾向に踊らされず、本質を見抜き適切なアプローチを取るためには、やはりビジネスの知識が役に立つと語っていました。また、データの不足が判明した場合にはそれを収集する仕組みを新たに構築するなど、臨機応変に対応する力も要求されるとのことでした。 セッションの後、データサイエンティストには幅広いスキルが要求されることに呆然としたという学生の発言がありました。それに対し彼は「自分の可能性を制限しているのは多くの場合ネガティブな自己認識。どんなに優秀なデータサイエンティストでも10年後を正確に予測することはほぼ不可能で、10年後の自分を決めるのは自分自身。理想の自分になるため、日々できることを継続することこそ一番の近道。」というメッセージを伝え、学生を勇気づけていました。とても印象に残った言葉でした。 Kick Back Party さて、三日目の夜にはKick Back Partyが開催されました。バンドの演奏やカウボーイ衣装での記念撮影など様々な余興が催され、各々が素敵な時間を過ごしていました。個人的には、本場テキサスでロデオマシーンを楽しめたことが印象に残りました。日本でのパーティーとは一味違うアメリカらしい陽気な雰囲気を味わうことができ、貴重な経験となりました。        

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