前回の記事では、学生であれば無料で利用可能なオンライン学習コース「Skill Builder for Students」についての紹介を行いました。このSkill Builder for Studentsには5つのコースが準備されており、今回の記事ではProgrammingコースについての概要を紹介します。このコースではSASプログラミング言語、そのコーディング方法について学習を行います。
近年、データ解析をプログラミングをせずに行うGUIデータ分析ツールが普及し始め、SASからもEnterprise Guideといった製品が提供されており、データ分析の民主化が進んでいます。もちろんこういったツールによって多くの人がデータ解析に関わる各種機能にアクセスできるようになったことは大変大きなメリットです。
しかし、もし将来データ解析を行う職に就きたいという思いがあるのであれば自分でコードを書き、前処理や解析を行うことができるようになるべきだと個人的には考えています。あくまで個人的な意見になりますがツールに依存してしまうと解析や前処理で実行できることには限界がありますし、またデータに関連する分野の学生であればシミュレーションなどを自由に行うことも難しいです。誤解がないように言うとGUIツールを使うことが悪というわけではなく、GUIのほうが生産性や共有性が高い場面もありますが、いざという時に自らの力で実装できるというのがプロフェッショナルなのではないでしょうか?
この記事を見ている方の大部分は、今後データ解析に本格的に携わっていきたい、自らのスキルを増やしたいという方だと考えています。このコースを修了したからと言ってデータ解析のプロフェッショナルになれるかというとそうではありません。しかし、その第一歩としては非常に良い内容だと思います。私自身もこのコースを受講しています。ぜひ一緒に学びましょう!!
Programmingコースへのアクセスは以下の手順です。
- Skill Builder for Studentsへログイン
- 「Learn SAS」というタブをクリック
- 画面中央の「Start Learning」をクリック
- 「Programing」をクリック
- 展開される各種e-learningコースをクリック
- 画面下部にある「enroll」をクリック
コース内にある各レッスンではそれぞれのテーマに沿った内容が動画で紹介がされており、また適宜「Activity」や「Practice」という形で問題も出題されています。学生という立場からの個人的な感想ですが、単に動画を視聴するだけではなく、手を動かしつつ学習を行うことができるという点は非常に良いと感じています。デモとして紹介されている内容についてもプログラミングコードやデータセットも提供がされているので、動画を見つつ別画面で同じ手順を踏むとより理解も深まるかなと思います。
なおこのオンライン学習コースはすべて英語での提供です。もし英語が苦手でちょっと....という方は、動画の下部に動画の内容がすべてテキスト化されているので、適宜翻訳をかけつつ学習を行っていただければいいかなと思います。
Programinngコースの概要
programmingコースでは統計解析を行うためのプログラミングだけではなく、そもそものSASプログラミングの構成や、グラフ・レポートの作成、マクロなどを幅広く学ぶことができます。この記事の最後にあるように8つの項目に分かれており、各項目にはさらに複数のLessonが準備されています。各項目に含まれるLessonをすべて終了すると学習完了を証明する「SAS digital Learn Badge」(下図)が発行されます。
コース内容を実行する環境としては大きく3つあります。
- SAS Virtual LabのSAS Studio
- SAS OnDemand for Academics のSAS Stuido
- 自らが契約しているSASソフトウェア
ただ、今回の学習にあたり推奨するのは一番上の「SAS Virtual Lab」です。各コースでは様々なデータセット、プログラミングファイルを使いますが、SAS virtual Labではそれらがすべて既に保管されています。SAS Virtual Labには、各種コースへログイン後の画面右側にある「Launch Virtual Lab」よりアクセス可能です。
ここでVirtual Labを使用する場合の注意点が一つありまして、保管されているプログラミングファイルに含まれるパスを変更する必要があります。Virtual Labでのデータセットのパスの確認方法は、
- 「Files and Folders」を開く
- 「S:\」を開く
- 必要なデータセットを右クリック
- プロパティのLocartionにパスが表示されるのでそれをコピー
もしSAS Virtual Lab以外を使用する場合にはいったんすべてのファイルをダウンロード後、必要箇所にアップロードする必要があります。
Programinngコースで学習できる項目
- SAS Programming 1: Essentials
- Programmingコースで最も基本的な内容であり、他の大部分のコースがここでの学習内容を理解していることが前提となります。コースの流れとしては、データへのアクセス、探索、解析のための処理、解析、出力という5つのステップを踏みます。
- SAS Programming 2: Data Manipulation Techniques
- SASプログラミングの大きな構成要素である「DSTAステップ」と「PROCステップ」のより発展的な内容を扱います。主な内容としては、データセットに対しての各種操作(列の変換、結合とマージなど)です。
- SAS Programming Certification Review
- このコースはSASの公式認定資格であるSAS 9.4 Base Programming Performance-Basedの4つの内容「データ構造へのアクセスと作成」、「データ管理」、「エラーハンドリング」、「レポートやアウトプットの生成」に対応しています。もちろん試験受験だけを目的としているわけではなく、これらの項目の学習にもおすすめです。
- SAS Programming 3: Advanced Techniques
- 比較的SASプログラミング上級者向けのコースです。LAG, FINDC/FINDWやCOUNT/COUNTC/COUNTWといった追加の関数、ハッシュオブジェクトなどを取り扱います。
- 「SAS®認定プロフェッショナル:Advanced Programming Using SAS® 9.4」にも対応しています。
- SAS SQL 1: Essentials
- SQLを用いて、SASでのデータ処理について学習します。クエリを利用した基本的な操作を一通り扱います。
- SAS Macro Language 1: Essentials
- SASのマクロ機能を利用し、繰り返し作業を自動的に行うプログラムを学習します。また単にマクロを作成することではなく、どのように処理が行われているかなど、その原理についても紹介されています。
- 「SAS®認定プロフェッショナル:Advanced Programming Using SAS® 9.4」にも対応しています。
- SAS Macro Language 2: Advanced Techniques
- このひとつ前のコースを修了していることが推奨されており、その発展した内容を扱っています。またマクロに関してだけではなく、コンピュータに関する基本情報(メモリ、CPU使用)についての解説も含まれています。
- 「SAS®認定プロフェッショナル:Advanced Programming Using SAS® 9.4」にも対応しています。
- Programming for SAS Viya
- SAS Cloud Analytics Services(CAS)に関する利用方法や、テーブルへのアクセス制御、データを管理するためのメモリ操作などを学習します。比較的上級者向けのコースです。
データアナリティクスのプロを目指して、その第一歩をここから始めてみましょう。