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Naohiro Takemura (竹村 尚大)
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カスタマーアドバイザリー本部 公共ソリューショングループ シニアビジネスデベロップメントスペシャリスト

認知神経科学の研究者として大学・研究機関での勤務を経て、SAS Japan に入社。大学等での研究・教育におけるSASの活用支援を推進しています。

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金融業界のデジタル化を担うデータサイエンティストの業務とは? 【アナリティクスを活用するキャリア: 信金中央金庫】

「お客様とFace to Faceで向き合うことができるという信用金庫の強みが、コロナ禍により十分発揮できなくなっています。そんな今だからこそ、業界のセントラルバンクである信金中金で、業界のデジタル化を推し進める役割を皆さんも一緒に担いませんか?」 信金中央金庫 しんきんイノベーションハブの狩野 詩生(かのう しゅう)氏は、アカデミア向けにアナリティクス・データサイエンスのキャリアを紹介するイベント「SAS アナリティクス・キャリアシンポジウム」でこう学生に問いかけました。 本イベントは、2021年12月22日(水)、SAS Japan六本木オフィスで開催され、同時にオンライン配信されました。「データサイエンティストが21世紀の最もセクシーな仕事」と言われて10年近くが経とうとしており、企業や組織でデータ活用の役割は徐々に広がりを見せていますが、どのようなスキルをどんな業務に活用しているかについては、まだ一般的ではありません。「データサイエンティストになりたい」と考える学生も、業務内容やキャリアを明確にイメージできないのではないでしょうか。このイベントでは、社会におけるアナリティクス・データサイエンスの活用をアカデミアに紹介するとともに、教育の側からのアプローチも論じます。 信金中央金庫は、全国の信用金庫の「セントラルバンク」として、信用金庫からの預金を投資・融資して運用しています。金融機関では、以前より金融リスクの管理や不正取引の検知の業務において、アナリティクスが活用されてきました。国の経済インフラを担う金融機関が健全な取引を行い、金融犯罪を防止するための対策は、監督省庁が目を光らせる規制業務であり、金融機関が必ず整備しなければいけない領域です。例えば、金融機関が保有している資産が将来どのような価値を持つのか、そのばらつきを予測するために統計学と金融工学をフル活用したり、また、国際犯罪組織による資金洗浄(マネー・ロンダリング)目的の海外送金を検知し、ストップをかけるために、統計モデルや機械学習モデルを構築したり、実は、データサイエンティストが世界の金融を支えているのです。 狩野氏は大学でマーケティングや経営学を専攻し、信金中央金庫で融資業務やコンサルティング業務を経験後、信用スコアリングモデルを作成・研究する業務に従事しました。信用スコアリングとは、端的に言えば、融資先が返済不能になる可能性がどれぐらいあるかを数値化することです。このために、場合分けのルールや統計モデルを活用します。また、最近では、EBM(Event Based Marketing)でのデータ活用に取り組んでいます。入出金データなどから、顧客の資金ニーズを予測し、適切なタイミングで商品を提案できるようにすることが狙いです。従来であれば、大まかな顧客カテゴリに応じた提案しかできなかったのが、予測モデルの活用により、よりパーソナライズされた提案ができるようになります。 このような目的のために、次のような業務があります。 どのようなデータをどのように受け取り、蓄積するかを設計する データのありかを整理し、内容を理解した上で、基礎分析により特徴を把握する 予測モデリングのためにデータの整形・加工を行う 統計学や機械学習を駆使してモデルを構築する データサイエンティストといえば、4番のモデル構築のスキルが重要に思われがちですが、それまでの準備も大切です。狩野氏は、データサイエンティストの業務において求められるスキルとして、「データ理解」「プログラミング」「モデル構築」に加え、「企画・立案」「サービス提供」を挙げています。特に、しんきんイノベーションハブのような組織では、顧客である信用金庫がどのように活用するかも考えてサービスを設計することが必要です。さらに、統計やデータ分析の専門家ではない顧客に説明し、使ってもらえるようにすることも求められています。特に金融機関のアナリティクス活用では「説明力」に重きが置かれており、モデリングにおいても、ブラックボックスのAI・機械学習より、説明力の高い統計モデルが利用されることが多いようです。 また、普段はSASやPythonプログラミングで業務にあたりますが、「どのような分析環境が利用できるかは組織によって異なるので、プログラミング言語については、広く勉強したほうが有利かもしれない」と狩野氏は述べました。「データ理解」についても、入社しないと業務についての知識を得ることは難しいので、組織のなかで学ぶ意欲とコミュニケーション力が重要になります。 信金中央金庫では、全国の信用金庫のデジタル体制の整備を担うため、幅広い業務があり、今後人材需要が高まります。データサイエンスに興味のある学生のみなさん、金融業界での活躍を目指してみませんか? 学生のみなさんは、統計学や機械学習を用いた予測モデルについて、SAS Skill Builder for Students で学習することができます。特に、「Predictive Modeling Using Logistic Regression」や「Machine Learning Using SAS Viya」は、SASソフトウェアの学習と同時に、予測モデルを利用する目的や、モデル構築や評価での注意点を学習できます。SAS Skill Builder for Student については、こちらのブログ記事シリーズもご参照ください。

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【冬休みに勉強しよう】アナリティクスの学習(2) Viya for Learners

前回の投稿 【冬休みに勉強しよう】アナリティクスの学習(1) Skill Builder for Students では、学生向けのリソース・ハブである Skill Builder for Students に登録し、e-Learningでの学習についてご紹介しました。取り上げた学習コースでは、SAS Visual Analytics をツールとして用いていましたが、このソフトウェアは SAS Viya と呼ばれるアナリティクス・プラットフォームで提供されます。 SAS Viya は次のような特徴を持っています。 アナリティクスによる課題解決に必要な「データの管理と準備」「分析による発見とモデル構築」「分析結果の実装」を一つのプラットフォームで提供 機械学習、ディープラーニング、テキスト解析、画像解析、予測、最適化などAI機能を網羅 グラフィカルな操作、SAS言語、Python、Rなどによるプログラミング、REST APIによる機能提供を実装し、アナリティクスへのアクセスをオープンにする これらの特徴は、企業や組織でアナリティクスを用いて価値を発揮するために必要なものでありますが、学生がデータ分析を学ぶ場面では必ずしも重要なものではないかもしれません。しかし、GUIやSAS言語、オープンソース言語など、それぞれの学生が得意とするスキル、今後のキャリアに役立つ技術を磨くプラットフォームとしては有用です。SAS Viya は商用またはアカデミア向けのライセンス提供がありますが、教育目的には無償の SAS Viya for Learners がSaaS形式で提供されています。 SAS Viya for Learners は、SAS Skill Builder for Students と同様に、大学ドメインのメールアドレスを登録したSASプロファイルをお持ちであれば、無料で登録・利用することができます。クラウドでの提供ですので、ソフトウェアをインストールする必要はなく、Webブラウザからアクセスするだけで利用できます。GUI操作での可視化(SAS Visual Analytics)や、機械学習モデル作成ツール(SAS Model Studio)、SASプログラミングについては、SAS Skill Builder for

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【冬休みに勉強しよう】アナリティクスの学習(1) Skill Builder for Students

学生の皆さんは今日から冬休みでしょうか。「卒論でそれどころじゃないよ!」という方もいるかもしれませんが、この期間に「何か新しい勉強を始めてみようかな」と思われる方も多いのではないでしょうか。 データサイエンティストが「21世紀で最もセクシーな仕事」と言われてから10年近くが経とうとしています。しかし、社会におけるデータの活用はまだまだ発展途上であり、そのための人材は依然として高い需要があります。「データサイエンティスト」はそのなかでも、多くの高度な知識と技能を持った人材ですが、デジタル・トランスフォーメーション(DX)と呼ばれる業務改革が進む中、高度人材だけでなく、より広範囲の人たちがデータを活用した仕事に従事することが求められています。数理科学とテクノロジーを駆使するデータサイエンティストでなくても、アナリティクスに関わり、自分なりの知識とスキルを発揮することができます。 SAS Skill Builder for Students は、SASソフトウェアと統計解析・機械学習を中心に、「データリテラシー」や「ビジュアライゼーション」といったより基礎的なの知識やスキルを無料で学習できます。また、認定資格取得の案内や、アナリティクスを活用したキャリアについての情報も提供しており、アナリティクスの初学者からデータサイエンティストのキャリアを構築しようとする学生まで、多くの方に活用いただけます。この機会にぜひ登録してください。 登録方法は次の4ステップ SAS Skill Builder for Students にアクセス SASプロファイルをお持ちでない学生は「SAS プロファイルを新規に登録」から登録 ※ 登録するメールアドレスは大学ドメイン(.ac.jpなど)のものを入力してください。 登録したSASプロファイルのメールアドレスを SAS Skill Builder for Students のログイン画面で入力 My Trainingの画面でLicense Agreementを読み、同意のチェックボックスにチェックを入れて「Submit」 登録・ログインに成功するとこちらのようなホーム画面が表示されます。 「Learn SAS」「Get SAS Certified」「Career Resources」のタブがあり、それぞれe-Learningによる学習、認定資格の案内、キャリア構築のためのリソースが提供されています。 ここでは「ビジュアライゼーション」のe-Learningをご紹介します。SAS Visual AnalyticsというGUI操作による可視化ツールを利用して、データから示唆を得る方法を学習するトレーニングです。数学やプログラミングが苦手な方でも学習できます。 「Learn SAS」タブ→「Start Learning」→「Visual Analytics and Visual Statistics」→「SAS Visual Analytics 1 for SAS

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